読書記録 「ハチミツの百科 新装版」渡辺 孝著 本 レビュー はちみつ 蜂蜜
「ハチミツの百科 新装版」渡辺 孝著
読了しました。仕事で必要だったので図書館で借りて読みました。
ずいぶん古い本ですが、ハチミツの歴史から日本の養蜂、蜜の種類ごとの味やランク付け、効能など、ひととおりハチミツについて網羅できる本でした。
古くから蜂蜜が健康に良く、貴重な食品とされていた状況がよくわかる内容です。
それ以上に、日本の養蜂について詳しく知れました。
~日本のはちみつの種類~
「アカシア蜂蜜」というパッケージを見かけたことはありませんか?
そうなんです。同じ蜂蜜でも、どの花の蜜を使っているかで蜂蜜の種類が変わるんです。日本では、アカシアの花からとれる「アカシア蜂蜜」が最高級として有名ですね。意外なところではソバの花からとれる「ソバ蜂蜜」などもあるそうです。
このように花によってとれる蜜が異なるため、ひとくちにハチミツと言っても世界中の花の数だけあるんです。
そして日本は南北に伸びた四季のある国です。
当時の養蜂化の皆さんは、安定した蜜の供給を維持するために、花の開花に合わせて各地を移動していたそうです。蜂の巣箱を運んで山奥に移動するのですから、当時は道も舗装されていなかったので大変な苦労があったのでしょうね(^^;)
~世界のはちみつ 注目のマヌカハニー~
そして健康維持の面から注目されているのが、マヌカの花からとれる蜂蜜、「マヌカハニー」。
本書にはマヌカハニーの記述はないのですが、ご紹介させてください。
このマヌカの花はニュージーランドにしか自生していない貴重な花です。
そしてニュージーランドの先住民は、古来からマヌカハニーの効力を信じてマヌカの森を大切に守ってきました。
このように私たちの食卓で見かける蜂蜜ですが、とても興味深い歴史があります。
昔の人は、科学的に成分がわかっていなくても、ハチミツが体にいいということを知っていたのですね…。
~蜂蜜の不思議~
そして不思議なのが、なぜ蜂蜜が体にいいのかは、今でも科学的に証明しきれていないようなんです。ほんとに、自然とは不思議ですよね~。
食に関心のない私ですが、古来の人々の暮らしやその土地の特色など、多方面から書かれた本書は興味深く読めました。
古い本なので、もしかしたら今では解明されていることもあるかもしれません。あらためて、最新の知識を調べてみようと思いました。